まずは登場人物です。
こちらが山田くんのお父さん

そしてこちらが神父のジンです

物語は2人の出会いから始まっております。
昔々。
街に現れた悪い吸血鬼(山田くんのお父さん)を退治する、正義と愛に満ちた神父・ジン。
神父は、死闘の果てに、ついにお父さんを古い教会に追い詰めました。
吸血鬼は連れていた自分の子供を守ろうとしたのか、もうすっかり弱っています。
山田くんのお父さんはわりとドクズですが、当時は美しい父子愛に満ちています。


そこでテッパンの、色仕掛けで起死回生を狙います。
きわめて自然な展開です。

そしてアッサリ失敗…






何だかヤバイ感じになってきましたね。
ここでのポイントは、見切れてるお父さんの微かに喜びが垣間見える表情です。



残念です。
ジンが武器の引き金をあっさりとひくのもドンビキですが…

頭が吹っ飛んだお父さんを見て何かのスイッチON!

バリバリ盛り上がるクレイジーぶり。
死体じゃないと○たない感を漂わせつつ、フィニッシュには

闇が深そうな神父さん。切ないですね。
でもこいつ君のお父さんじゃないんです…頭も吹っ飛んじゃってます…
そろそろ「この本BLコーナーで買ったんだけど、ちょっと違うかな?」という疑問が貴女の脳裏をよぎります。

設定を存分に斜めに活かして、体液を注がれれば復活しました。
便利ですね。

このプレイを気に入ったジン。


理不尽なのもプレイの一部。

だがしかし、思い出して欲しい。
さきほどの、見切れていた恍惚の混じった表情を。
イタキモチイイあの感じに、本心はまんざらでもないであろうお父さん。
本当にかわいそうなのでしょうか。
自分の胸に問いかけて欲しい。

やっぱりかわいそうですね。
なすすべもなく更に斬られます。
さすがにこれはイタキモチイイを通り越して死んでしまうので、早くまた体液を注いでくれと懇願するお父さんですが…

盛り上がってまいりました。
この本、誰得なんでしょうか。

そしてステージは切断から内臓へ。
さらにフィーバーするジンと、反比例して命のともしびが消えてゆくお父さん。
新太郎、お父さんはお前のために内臓プレイだって頑張ってるぞ。

こんな感じの上級者向けプレイが続きます。
一体我々は何を見せられているのでしょうか。
ジンの「痛いか?」の問いに

そりゃそうですよね。


便利ですね。



ここでギブアップでございます。
お楽しみいただけましたでしょうか。

死んでも死なないダイハードタイムが終わりを迎えようとしています。
イタキモチイイってレベルじゃねえぞ。
ボロボロのお父さんにやっと訪れる死。

…からのー、
ジンが自らの舌を切って血を飲ませ、蘇生させるという胸キュン展開。
イケメンの濃厚なベーゼで離れかけていた読者の心は戻るのでしょうか。


ほのぼのとした性癖告白。
事後のほっこりピロートークも忘れておりません。
離れた心は少しずつ戻りつつあります。

そのとおりですね。

こころなしかスッキリしているジン。
神父だけに賢者タイムでございますね。


2人はその後長い時を敵同士として生きるのであった…という所でおしまいです。
お目汚しを失礼いたしました。
話は渋くて良かったです。
最後まで名前が判明しないのも良い感じです。
2007年の作品でございました。合掌。
いやあ、スゴイ性癖のジンでしたね。
彼は、奇跡を起こし羽根が生えて天使の輪っかが現れるエンジェルちゃん。
ですが、


しかし、後に、息子の新太郎に会った時には…

お父さんのかたきはとられていました。